別れ
本サイトでは、愛犬との別れのエピソードを掲載しています。近年増加するペットロスに対するもので、書くことや、聞いてもらうことで辛い思いを乗り越えて頂きたいと思います。
『はな』今日が16歳のバースデー
そう あれはもう15年前 何げに立ち寄ったペットコーナーでの事でした。
家族は買い物に夢中で、私はいつもエレベーターの近くの椅子に腰掛けてタバコをふかしているんですが、あのときは何故か店内を歩きたい気分になったんです。店内を歩いているうちに、どこからか視線を感じてその視線を感じる方を見ると・・・ あ!これだったんだ!って直感 これがこの子(はなちゃん)との出会いだったんです。 世帯主っていう身分をフルに生かし早速に購入したんです、が、家族の反対(子供達は喜んでいましたが)にあいましたが押し切り連れて帰りました。妻と妻の両親は大の犬嫌いでしたが、はなちゃんのこの愛らしい目や人なつっこい性格に妻や妻の両親も次第に心を許し、家にあげるまでになっていったんです。
はなちゃんを連れて毎年のようによう行った海水浴では、塩水に変な顔してたことや、子供達と泳いでいたことや、砂だらけになって車に乗って妻に怒られてたこと、キャンプによく連れて行っては子供達と同じテントで寝てたことや、夜花火の音に驚いて山に逃げ込み遅くまで探し回り、やっと見つけたときには木の根本で小さくなってうずくまって震えてたことなど走馬燈のように思い出されます。そんな子供達も、今じゃ成人式も済み旅立っていきました。そのうちに、はなちゃんも年を取り足腰が弱くなってきてしまい若い頃のようには動けなくなっていきました。年を取るうちに白内障になってしまい目も見えなくなってきてからは、縁側の廊下で年寄りと一緒に日向ぼっこして居眠してた姿や、冬にはコタツのところで年寄りと一緒にコタツの番をするように居眠りをしてた姿が今でも思い出されます。
しかし 別れの時は来てしまったんです・・・
一番初めに気がついたのは妻でした。目が見えなくなっても朝、妻が開ける餌缶の蓋の音に反応して部屋から出てくるのにその日は出てこないのに不審に思い部屋に行ったらまだ寝てたんです。 妻が入ってきた音に耳だけ動かし、見えない目を開けただけでした。慌てた妻はすぐに私を呼び私はすぐに抱えて行きつけの病院に走りました。病院の診察室に入って診察しているうちに妻は子供達に連絡を取っていました。
先生
「老衰ですね。後は寿命を全うするだけですよ。」
妻
「子供達がこっちに向かってるんです・・・。」
先生
「点滴してみましょうか。」
そんなやりとりをしてるうちに二人の子供達も帰ってきてハナちゃんとの再会。はなちゃんははその子供達の足音を聞き取ったのか、待っていたかのように小さく「キュン」と聞き取れたか取れないかぐらいに一言鳴きました。そのあと顔を四度五度縦に振りました。私はもうだめだなって思いはなちゃんの胸の上に手を置き優しく撫でてあげました・・・ でももう涙ではなちゃんが見えませんでした。
私には最後の一言が『ありがとう・・・』と聞こえました・・・ 妻にもも子供達にも・・・
犬のことなどほとんど知らなかった私が、この子と初めて会ってからいろいろなことを学ばさせてもらいました。またいろんな楽しい思い出をたくさん残してくれました。この子が家族の一員じゃなかったら・・・ あの時に店内を歩かなかったら・・・ 絶対に考えられません・・・
でもはなちゃんは今でも私たちの家族の一員です。 私たち家族の心の中に今でも生きています。
はなちゃん ありがとう ありがとう・・・
55歳男性 A.S氏
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